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「ベーシック圏論」に関するメモ その3

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同じ対象に移る関手

関手の定義では各対象が異なることは言っていないので、関手の例としてこのようなものも考えられる

つまり、 BとCが関手 Fによって同じ対象に移るパターンもあり得る

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順序関係間の関手

テキストには無いが、こういうのも関手

 \mathscr{A}
対象:集合 S
射:包含関係 \subseteq


 \mathscr{B}
対象:自然数 \mathbb{N}
射:大小関係 \leq

 \mathscr{A}の集合の要素数を圏 \mathscr{B}に対応させればこれは関手となる
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忘却関手は圏論の言葉で定義できる?

テキストには忘却関手は「非公式な用語で、正確な定義はない」とある
なぜなら、忘却関手は対象の構造まで見て初めて定義できるから
圏論は対象と射の関係を中心に見る分野であり、対象そのものの構造は意識しない
なので対象の構造を意識して初めて定義できる忘却関手は、圏論の言葉だけだと定義はできない